2022/05/30
「歯は命」の話
色々な健康法について考える時、歯や噛み合わせを第一に思い浮かべる事はあまりないかもしれませんが、私にとって噛み合わせが狂うことによる体調不良をいかにコントロールするかは大きな課題でした。
子供の頃から甘いお菓子が好きで親からも甘やかされ、好きなだけお菓子を食べていた私は
小学1年生ですでに虫歯だらけだった記憶があります。
一応歯医者に通って治療しましたが、詰め物だらけで噛み合わせや歯並びは非常に悪い子供でした。
いつも元気で外で遊ぶのが大好きだったのですが、食が細くて好き嫌いが多く、
時々体がものすごくだるくなって朝起きられないことがあったのを憶えています。
今なら低血糖症と噛み合わせの異常による倦怠感だということがわかりますが
当時は子供ながらに、風邪でもないのに何故突然体調不良が起こるのか、
自分でも不思議に感じていました。
今では歯の噛み合わせが体の状態に大きく影響するということを理解する歯科医も増えていますが
50年前はそんな認識もなく、ただ虫歯を削って金属を被せるという治療が普通です。
噛み合わせが狂うと顎の位置がおかしくなりますが、下顎の動きは頭蓋骨や頚椎と連動しますから
バランスが悪いまま噛み続けると神経や血流の流れもおかしくなります。
その症状は肩こりや首の痛みといった一般的な症状だけでなく、自律神経失調症や甲状腺ホルモン異常、
線維筋痛症など原因不明の全身性疾患を引き起こすこともあるようです。
大人になって食事や環境、ストレスとの向き合い方などを学びそれなりに体調のコントロールが
できるようになっていましたが、噛み合わせの狂いによる体調不良には時々悩まされていました。
そしてついに今年出会った歯科医の秋山先生の治療法で、長年悩まされた症状がかなり改善されてきています。
それは噛み合わせを調整するために歯をいじるのではなく、まず下顎の位置を安定させ、
その位置を脳と体に完全に覚えさせてから、そのベストな位置で噛めるように
初めて歯の治療を開始するという流れです。
逆に安易に最初に歯を削って調整してしまうと、そこからまた噛み合わせが狂って
繰り返し体調不良を起こしかねないということのようです。
下顎の移動にはスプリントを使いますが、初めは体がねじれているのでいきなり正しい位置に戻すと、
頭痛やめまいやお腹の張り、腰痛など色々な症状が出てきます。
だんだん身体がその位置に慣れてきて症状が治まり、スプリントが誘導する位置で下顎が安定していきます。
日常の姿勢もとても大切で、姿勢を正すだけで肩こりや頭痛、動悸、めまいや逆流性食道炎の症状などが
改善されることもあります。
おそらくコロナ禍でPCを見る時間が大幅に増えて慢性的な猫背になっている人が多く、
今はそこから体調不良になっている方もかなり多いのではないかと思います。
姿勢、顎の位置、噛み合わせ などが健康を維持するのにどれだけ大切か。
あまり注目されない視点のような気がします。
秋山先生は
「僕たち歯科医仲間では歯1本で人を殺せると言ってるんだよ」と冗談っぽくおっしゃいます。
私の実体験からも納得です。「歯は命」は本当でした。
7月18日(月)15時~
以前サンキャチャーの展示販売をしていただいたkirariの千秋さん主催で
「ウィンドルモア&ブリスボール」のライブを開催いたします。
詳細、お申込みはホームページトップにある「お知らせ」からご確認下さい。
