2021/04/29
カモメの最期
先日、サロンのテラス前のコンクリートにカモメがうずくまっていました。外に出て近づいてみると、眼と羽を怪我していて動けなくなっているようです。
このままだと死んじゃうなと思い、
助けを求めて何でも知ってる隣の友人に連絡しましたが
ちょうど不在で、仕方なく時々窓から様子をみていました。
一時は日差しを求めて少しずつ動いているので,そのうち飛び立てる
かもと期待していたのですが、
そのまま約半日が経過し、完全に動かなくなってしまいました。
太陽が傾き日差しがなくなるころ、突然一羽のトンビがやって来て
仮死状態のカモメをつついてとどめを刺してから、口でくわえて何処かに飛び去りました。
ほんの一瞬の出来事に、唖然として飛び散った羽を見つめていましたが、
残酷さよりも野生の鳥の素速い行動に感動さえ覚えました。
野生の鳥が羽を怪我することは死を意味する事なのでしょう。
覚悟したカモメの表情や、トンビのスマートな仕留め方を思い出すと
一瞬でも「捕獲して獣医に連れて行こう」などと頭をよぎった私は愚かでした。
海や山では毎日たくさんの命が終わり、生まれていても
一定の環境が保たれるような自浄作用が働いていて、
そこに人間の浅はかな行動を挟み込む隙はないような気がします。
死を恐れず、すべてを受け入れている動物達だからこそ、
人を癒せる存在なのかもしれません。
小樽もやっと桜が咲き始めました。
